2008年 11月 13日
Ridley(リドレー) インプレッション サイクルモード2008 |
先日のサイクルモードで、私にとっての最大の目的がRidley(リドレー)の自転車に試乗することでした。
私の現在の主力機、KUOTAのKHARMAも既に丸々3シーズン練習&レースで乗り倒し、そろそろ次期主力機が欲しいなーと思う今日この頃(あくまでも「欲しいなー」レベルの話ですが)。
あれやこれやと妄想をめぐらせ、絞り込んだ(あくまでも妄想レベル)のがこのRidleyのDamocles(ダモクレス)、ブリジストンアンカーのRHM9 Pro、ジャイアントのTCR ADVANCED(SLではない)の3機種。
その中でも、自転車大国であり、メルクスやらムセウやらボーネンやら、記憶に残る強い選手を多く輩出したベルギーで作られているという非常に良いイメージもあり、特にRidleyには強く惹かれているのでした。
Ridleyの09年ラインナップは、スプリンター向けのNOAH(ノア)と山岳~オールラウンダー系のHELIUM(ヘリウム)という2大ハイエンドモデルの存在感が非常に大きいのですが、どちらもちょっと(かなり)お値段お高め。
その1段下にDamocles(ダモクレス)とExcalibur(エクスカリバー)という同ランクの2機種があり、Damoclesは昨年モデルからフルモデルチェンジされているにもかかわらずお値段は5万円ほど大幅に下がり、お買い得感満点。
Excaliburも09HELIUMと見分けが付かないほどそっくりな形にフルモデルチェンジされていながら、お値段は据え置きとこれまたお買い得。
やはりレースでガシガシ使うにはこれくらいのお値段が安心です。
というわけで、サイクルモードでは入場と同時に真っ先に輸入代理店のJPスポーツさんのブースへGO!
幸い、試乗はそれほど混んでおらず、またみなさんNOAHがお目当ての人が多いようで私が狙っているDamoclesはすぐに乗ることが出来ました。ラッキー。
この試乗車(79デュラフルセット!)は、代理店のサイクルモード担当さん自身の私物だそうです。
おそらくまだ新車に近い状態の自転車を、不特定多数にグリグリ乗り回される試乗会に提供するとは、なんとも太っ腹なお方。俺なら絶対拒否するな。
で、早速試乗。
例年のごとく、試乗コースは完全ド平坦でギャップやデコボコも無いおよそ100mほどの直線を2本繋ぎ合わせた周回路なので、正直いってフレームの細かい性能は全くわかりません。
それでも、シマノの7850-SLという比較的柔らかめなホイールが付いているにもかかわらず、アウタートップで体重乗せてダンシングしてみても全く力が逃げる感じは無く、非常にカッチリした乗り心地。
その後に試乗したExcalbur、NOAHと比べても明らかに剛性が高いことが感じられます。
これは試乗車のサイズがXS(トップ長525mm)と小さいせいもあるのでしょうが、担当さんに伺ってみても「NOAHはマキュアンのイメージでガチガチに硬いと思われ勝ちですが、実は結構しなやかで快適性の高いフレーム。むしろDamoclesの方が硬い。」とのことでした。
やはり、ヨーロッパの悪路を毎日200km近く(しかも最後には70km/h超のスプリント用に足を残しておかねばならない)、3週間も走り続けるには剛性一辺倒ではダメなのでしょうね。
更に、Damoclesが昨年モデルから大幅にモデルチェンジしたにもかかわらず大幅値下げとなっている理由は「昨年モデルのNOAHの金型をそのまま使いまわしているから」とのこと。
なるほど、つまり09ダモクレスは「カーボン繊維のグレードを落とした08NOAH」ということですか。確かに言われてみれば去年のNOAHと瓜二つです。
これはLOOK-585と565、あるいはオルベアのオルカ・オパール・オニキスの関係に近いですね。
同じ型でカーボンのグレードを多少変えてリーズナブルなバリエーションモデルを出してくれるというのは、我々貧乏サイクリストにとっては嬉しい限りです。
さすが、質実剛健なフラマン魂が育てた自転車だけあります。
というわけで、やはりRidleyの09ラインナップの中ではDamoclesが私のイチオシです。
かなりガチガチなフレーム(と感じた)ですが、せいぜい100km未満の未登録レースしか出ない私のような人間には、それくらいのフレームの方が合っています。快適なフレームは老後の楽しみにとっておきましょう。
しかも、このRidleyというメーカーは元々フレームの塗装専門の会社から始まっているだけに、塗装がなんとも美しい。
特に、シンプルなカラーリングが好きな私としては白黒オンリーの09ダモクレスの上品で繊細な色使いは本当に魅力的。いやー、いいですねダモクレス。シャープなエッジチュービングも素敵です。
その後はせっかくなのでExcaliburとNOAHにも試乗。
↓NOAH展示車(試乗車はBORAではなくニュートロン仕様)
やはり細かいところまではわかりませんでしたが、どちらも非常にしなやかでフレームのウィップを活かしながらスピードを乗せていくタイプのフレームと見受けました(決して「ヤワい」というわけではありません)。
特にNOAHはそのTTバイク然とした見た目から「ガチガチなんだろうな」という先入観を持ってしまいがちですが、代理店さんの言うとおり、ちょっと乗っただけでも独特のしなやかさが伝わってくる「乗り心地の良いフレーム」です。
付いていたホイールがカンパのニュートロンというのを割り引いて見ても、乗り心地の良さは際立っていた気がします。
個人的にはガチガチのフレームよりも昔のLOOKのようなウィップ感のあるタイプの方が好きなので、これはこれで大いに魅力的ですが・・・。
お金があって、エアロ形状とISPが受け入れられる人ならこれは大いに「アリ」ですね。
Excalburは、軽さが際立っていました。
が、ダウンチューブが丸々と太く、シートステイがサーベロ風に細いそのスタイリングは個人的にちょっと・・・という感じです。
まあ、これはあくまでも個人的主観なので、こういうスタイリングが好きで、ヒルクラメインな使い方の人にはベストな選択ではないでしょうか。この値段でリヤエンドまでカーボンにしてしまうその思い切りの良さには脱帽。私はちょっと怖い気がしますが・・・。
総合的に見て、これはやはりヒルクラ決戦用という感じでしょうか。
予算に余裕があるならば、ほとんど同じ形をしたHELIUMの方を選ぶべきでしょうが。
ちなみに08ツールでエバンスが駆ったHELIUMは試乗できませんでした。残念。
というわけで、憧れのRidley初試乗記でした。
なんだかんだ言って、やはりベルギーの自転車というところにとても惹かれてしまうミーハーな私。
次期主力機の最右翼という位置づけはゆるぎません。
ちなみに、新型Dura-aceもDamocles試乗車で初体験しましたが、個人的に握り心地は78デュラに軍配。新型は77デュラと08までのカンパの中間、という感じで、78に慣れている身にはちょっと握りにくい。まあ、使っていれば慣れるんでしょうが。
変速のスムーズさは、そんなに変わらない気がしました。ブレーキ性能は、試せるような試乗環境ではなかったのでよくわかりません。
私の現在の主力機、KUOTAのKHARMAも既に丸々3シーズン練習&レースで乗り倒し、そろそろ次期主力機が欲しいなーと思う今日この頃(あくまでも「欲しいなー」レベルの話ですが)。
あれやこれやと妄想をめぐらせ、絞り込んだ(あくまでも妄想レベル)のがこのRidleyのDamocles(ダモクレス)、ブリジストンアンカーのRHM9 Pro、ジャイアントのTCR ADVANCED(SLではない)の3機種。
その中でも、自転車大国であり、メルクスやらムセウやらボーネンやら、記憶に残る強い選手を多く輩出したベルギーで作られているという非常に良いイメージもあり、特にRidleyには強く惹かれているのでした。
Ridleyの09年ラインナップは、スプリンター向けのNOAH(ノア)と山岳~オールラウンダー系のHELIUM(ヘリウム)という2大ハイエンドモデルの存在感が非常に大きいのですが、どちらもちょっと(かなり)お値段お高め。
その1段下にDamocles(ダモクレス)とExcalibur(エクスカリバー)という同ランクの2機種があり、Damoclesは昨年モデルからフルモデルチェンジされているにもかかわらずお値段は5万円ほど大幅に下がり、お買い得感満点。
Excaliburも09HELIUMと見分けが付かないほどそっくりな形にフルモデルチェンジされていながら、お値段は据え置きとこれまたお買い得。
やはりレースでガシガシ使うにはこれくらいのお値段が安心です。
というわけで、サイクルモードでは入場と同時に真っ先に輸入代理店のJPスポーツさんのブースへGO!
幸い、試乗はそれほど混んでおらず、またみなさんNOAHがお目当ての人が多いようで私が狙っているDamoclesはすぐに乗ることが出来ました。ラッキー。
この試乗車(79デュラフルセット!)は、代理店のサイクルモード担当さん自身の私物だそうです。
おそらくまだ新車に近い状態の自転車を、不特定多数にグリグリ乗り回される試乗会に提供するとは、なんとも太っ腹なお方。俺なら絶対拒否するな。
で、早速試乗。
例年のごとく、試乗コースは完全ド平坦でギャップやデコボコも無いおよそ100mほどの直線を2本繋ぎ合わせた周回路なので、正直いってフレームの細かい性能は全くわかりません。
それでも、シマノの7850-SLという比較的柔らかめなホイールが付いているにもかかわらず、アウタートップで体重乗せてダンシングしてみても全く力が逃げる感じは無く、非常にカッチリした乗り心地。
その後に試乗したExcalbur、NOAHと比べても明らかに剛性が高いことが感じられます。
これは試乗車のサイズがXS(トップ長525mm)と小さいせいもあるのでしょうが、担当さんに伺ってみても「NOAHはマキュアンのイメージでガチガチに硬いと思われ勝ちですが、実は結構しなやかで快適性の高いフレーム。むしろDamoclesの方が硬い。」とのことでした。
やはり、ヨーロッパの悪路を毎日200km近く(しかも最後には70km/h超のスプリント用に足を残しておかねばならない)、3週間も走り続けるには剛性一辺倒ではダメなのでしょうね。
更に、Damoclesが昨年モデルから大幅にモデルチェンジしたにもかかわらず大幅値下げとなっている理由は「昨年モデルのNOAHの金型をそのまま使いまわしているから」とのこと。
なるほど、つまり09ダモクレスは「カーボン繊維のグレードを落とした08NOAH」ということですか。確かに言われてみれば去年のNOAHと瓜二つです。
これはLOOK-585と565、あるいはオルベアのオルカ・オパール・オニキスの関係に近いですね。
同じ型でカーボンのグレードを多少変えてリーズナブルなバリエーションモデルを出してくれるというのは、我々貧乏サイクリストにとっては嬉しい限りです。
さすが、質実剛健なフラマン魂が育てた自転車だけあります。
というわけで、やはりRidleyの09ラインナップの中ではDamoclesが私のイチオシです。
かなりガチガチなフレーム(と感じた)ですが、せいぜい100km未満の未登録レースしか出ない私のような人間には、それくらいのフレームの方が合っています。快適なフレームは老後の楽しみにとっておきましょう。
しかも、このRidleyというメーカーは元々フレームの塗装専門の会社から始まっているだけに、塗装がなんとも美しい。
特に、シンプルなカラーリングが好きな私としては白黒オンリーの09ダモクレスの上品で繊細な色使いは本当に魅力的。いやー、いいですねダモクレス。シャープなエッジチュービングも素敵です。
その後はせっかくなのでExcaliburとNOAHにも試乗。
↓NOAH展示車(試乗車はBORAではなくニュートロン仕様)
やはり細かいところまではわかりませんでしたが、どちらも非常にしなやかでフレームのウィップを活かしながらスピードを乗せていくタイプのフレームと見受けました(決して「ヤワい」というわけではありません)。
特にNOAHはそのTTバイク然とした見た目から「ガチガチなんだろうな」という先入観を持ってしまいがちですが、代理店さんの言うとおり、ちょっと乗っただけでも独特のしなやかさが伝わってくる「乗り心地の良いフレーム」です。
付いていたホイールがカンパのニュートロンというのを割り引いて見ても、乗り心地の良さは際立っていた気がします。
個人的にはガチガチのフレームよりも昔のLOOKのようなウィップ感のあるタイプの方が好きなので、これはこれで大いに魅力的ですが・・・。
お金があって、エアロ形状とISPが受け入れられる人ならこれは大いに「アリ」ですね。
Excalburは、軽さが際立っていました。
が、ダウンチューブが丸々と太く、シートステイがサーベロ風に細いそのスタイリングは個人的にちょっと・・・という感じです。
まあ、これはあくまでも個人的主観なので、こういうスタイリングが好きで、ヒルクラメインな使い方の人にはベストな選択ではないでしょうか。この値段でリヤエンドまでカーボンにしてしまうその思い切りの良さには脱帽。私はちょっと怖い気がしますが・・・。
総合的に見て、これはやはりヒルクラ決戦用という感じでしょうか。
予算に余裕があるならば、ほとんど同じ形をしたHELIUMの方を選ぶべきでしょうが。
ちなみに08ツールでエバンスが駆ったHELIUMは試乗できませんでした。残念。
というわけで、憧れのRidley初試乗記でした。
なんだかんだ言って、やはりベルギーの自転車というところにとても惹かれてしまうミーハーな私。
次期主力機の最右翼という位置づけはゆるぎません。
ちなみに、新型Dura-aceもDamocles試乗車で初体験しましたが、個人的に握り心地は78デュラに軍配。新型は77デュラと08までのカンパの中間、という感じで、78に慣れている身にはちょっと握りにくい。まあ、使っていれば慣れるんでしょうが。
変速のスムーズさは、そんなに変わらない気がしました。ブレーキ性能は、試せるような試乗環境ではなかったのでよくわかりません。
by namifujisan
| 2008-11-13 14:09
| 自転車