2008年 06月 03日
トライ・ザ・バンク in 京王閣 レポート |
というわけで6月1日(日)に開催されたJCRCトライ・ザ・バンク in 京王閣のレポートです。
レースというといつもいろいろ準備したり当日は朝3時に起きて4時に出発したりととにかく「大変」なのですが、この大会だけは別。
なにしろ会場である東京オーヴァル京王閣競輪場はうちから自転車で10分の至近距離。
川を挟んでほぼ対面。橋を渡るのにちょっと遠回りして10分なので、もし最短距離に橋が架かっていればおそらく5分もかからない距離です。
なので当然自走。さらにバンク競技なのでボトルやら補給食やらは一切不要と、とにかく気楽に参加できる嬉しい大会なのです。
そんなこんなで朝は6時前起床、6時半過ぎに家出、途中のコンビニで昼飯と水を買って鼻歌混じりにテレテレ走っても7時前には着いてしまいました。
駐車場入り口には去年に引き続きチームガッタの皆さんが会場整理係で立っておられます。朝も早くからお疲れ様でございます。(*Tさん、自転車ありがとうございました)
管理棟の中は普段一般人が入ることの出来ない場所。やはり独特の緊張感があります。
サクっと受付を済ませ、タイヤに空気を入れなおして早速試走へ。
去年初めて走った時ほどではありませんが、やはり走り始めは怖い。怖すぎる。
京王閣は全国の競輪場の中でもそれほど急な方ではないそうですが、それでも最初にあのバンクに入って行く時は本当に怖い。
そんな恐怖のバンクもとりあえず3周も走れば慣れてくる。
で、最上部にも上ったり出来るようになってくるとこれが超気持ち良い。
嬉しくなって調子よく周回を重ね、ちょうど4コーナーの最上部あたりを走っていると、いきなり前輪から「プシュー!」という音が。
パンクです。マジかよ。
バンクの最上部で前輪パンクなんてシャレになりません。
冷や汗かきながら必死でゆっくり傾斜を下り、どうにか無事停車。
チューブラーでよかった。
クリンチャーだったらタイヤ脱落→コントロール不能→落車→バンク削れる→大顰蹙、でした。
それにしてもまだレース開始前にパンクとはなんとも幸先悪い。一気にテンション下がりますが、嘆いても仕方ない。
さっさと選手控室に戻ってタイヤ交換作業開始。
パンクしたタイヤをベリベリと剥がし、新しいリムテープを貼り、予備として持ってきた使い古しのタイヤを貼ります。
こんな状況で張替え作業をするのは初めてですが、意外とどうにかなるものですね。
実質5分で作業完了。これはクリンチャーより早いかも。
空気を充填し終えたところで最初の種目・実車400mTTの召集がかかる。間に合った。
試走&アップはかなり不十分ですが仕方ない。
ちなみに実車とは実用車の略で、この業界では純粋なトラックレーサー(ブレーキ、変速無し)に対してロードレーサー(ブレーキ、変速有り)をそう呼びます。
昔は本当に出前に使うような実用車も出場していた(ホンマかいな)頃の名残だそうです。
30数人の発走を見送りようやく私の出番。
京王閣のバンクは1周400mなので、400mTTはすなわち1周全力疾走。
後先考えずブリブリ踏むのみ!
で、スタート!バンク独特の抵抗の少ない路面のおかげでグイグイスピードに乗ります。
スプリンターラインをキープしつつ2コーナーを回った辺りでDHバー(簡易式)に握り替えて姿勢を低くし、そのままグイグイ踏み続けるとあっという間にゴール。あっけないです。
今回は、昔2,000円くらいで買ったナンチャッテDHバー(いわゆるスピナッチみたいなタイプ)を付けて来たのですが、そんなナンチャッテバーでもあるのと無いのとでは空気抵抗が段違いです。
あっけなく最初の種目が終わったら、しばし休憩タイム。続いて行われているレーサー1,000mTT(いわゆる"セントラ")を見物。
やはりバンクには純トラックレーサーがよく似合う。カッコイイです。
上級者な方々の走りは圧巻の迫力。
マシンもゴツイカーボンモノコックフレーム(アンカー率高し。オリンピック選手御用達のLOOKや珍しいコルナゴのトラックレーサーなんてのもありました)に後輪ディスク(カンパギブリ、コリマ、アラヤ、ZIPP、アマンダ等々)、前輪カーボンディープリム(BORA、ZIPP、等々)かバトンホイールという装備がデフォのようで、いやーお金かかってます。
とは言うものの、非上級者な方も多く参加しています。
そういう方々は昔ながらのクロモリフレームに競輪風の低いリム前後だったりして親近感が沸きます。
昨年、大挙して参加していたいわゆる「ブレーキ無し。問題無し。」系の人たちは今年は皆無。
街乗りノーブレーキピストブームも終焉したのでしょうか。だとすればめでたいことです。
レーサー1,000mTTの次は実車1,000mTT。再び私の出番です。
今回は400mを2周半。時間にして1分20秒前後なのですが、1分20秒の連続無酸素運動というのは想像以上にキツイ。陸上競技で言えば400m走のような感じでしょうか。
ちなみに競輪学校の合格ラインは1分10秒だそうです。信じられません。
で、スタート。
さきほどのレーサークラスの走りを見ていると、みなさん大体3/4周くらいしたあたりでDHバーに握り変えていたので私も真似して最初の3/4周はガシガシ加速、1コーナーの手前でDHポジションに切り替えて巡航体勢。
2周目に入るとちょっとキツくなってくる。残り1周でジャンが鳴り、ここから更に加速・・・と心では思うも足がついてこない。明らかに回転が落ちてきたので、起死回生とばかりにDHバーから手を離して1速シフトアップしてみたけれど、これが逆効果でスピードが急激にダウン。
再び1速下げて元のギヤ比に戻して残り半周。辛い。
口は半開き、目は三角で最終コーナーを曲がったところで立ち上がってダンシング!
・・・これも逆効果だったようでスピードが一瞬落ちる。
余計なことせずにそのまま回し続けるのが正解なようです。
で、ヨダレたらしつつゴール。そのまま半周惰性で走ってインサイドに撤収。
もう立っていられないくらい苦しい。キツイ。ゼーハー言いつつ選手控え室に戻り、水など飲みつつ回復に努めますが、なかなか回復しません。吐きそう。
30分ほどはゲホゲホ言いながら次の実車種目であるスクラッチ予選までの時間をレーサー種目を見物しながら過ごします。
200mTT(ハロン)とか、ケイリンとか、スプリントとか、トラック競技は本当に面白い。見てて飽きません。特に2名1組で競うスプリントは駆け引きの妙がなんとも面白い。
バンク最上部でほとんど止まるくらいのスピードで牽制しながら一瞬の隙を突いてダッシュをかける先行者と、とっさに反応して食らい付き最後の捲り上げを狙う後続。
雰囲気的には剣道とか、居合とか合気道に通じるものがあります。
うまいこと相手の裏をかいて予想外のタイミングでダッシュをかけ、そのまま逃げ切った選手にはスタンドからヤンヤの歓声。琵琶湖競輪の場外車券を買いに来てたオッチャンたちもヤジを飛ばしてきたりするのが面白い。
そうこうしているうちに実車スクラッチ予選。
今回はスクラッチに参加する人が少ないようで、予選は2組のみ。
各組10~13人で、上位6名が決勝進出という比較的容易なレースで、私もとりあえず難無く決勝に上がれました。
ここから2時間ほど長い休憩(その間はレーサー種目の競技が進行)を経てようやく実車スクラッチ決勝4000m(10周)のスタート。
序盤からちょこちょこと飛び出す人も居ますがすぐに吸収され、比較的落ち着いたスピードで淡々と進行。
残り4周くらいから動きが激しくなりスピードアップ。
後方待機していた選手が徐々に上がって来て集団は横に広がり始める。
こうなってくると、慣れないバンクにフラフラと斜行する人も数人居て結構危ない。
ラスト2周、大外からグイーンと回り込んで前方をキープ、ジャンが鳴った時点でスパート!
と、一瞬早く後ろから数人が飛び出していく。ヤバイ。出遅れた。
すかさず後を追うも、先頭の方では数人が逃げに入っているのが見える。
必死に追うも、差は縮まらない。そのまま横に大きく広がった集団は最終コーナーを回ってストレート。
全員団子になってスプリント!
ぐあー。ダメだー。全然届かない。最終周で出遅れたのが敗因でした。弱い。
とは言うものの、昨年は予選さえ突破できなかったので、まあとりあえずは良しとしましょう。
2回走ってみてなんとなくコツがわかってきた(ような気がする)。来年はやったるぜ!
というわけで本日の私の出場種目終了。
怪我なく終われてなによりです。
その後はレーサー各種目の決勝などを見物して4時半頃撤収、4時45分に帰宅。
それにつけてもバンクは見るのも走るのも面白い。
京王閣が頻繁に一般開放してくれらばいいのにな。
そうそう、競技の結果ですが、
・400mTT :昨年比0.467秒 増加(悲)。
・1,000mTT:昨年比2.029秒 短縮(嬉)。
・スクラッチ :決勝進出、ヒトケタ順位(微妙)。
でした。
詳細はコチラ。
レースというといつもいろいろ準備したり当日は朝3時に起きて4時に出発したりととにかく「大変」なのですが、この大会だけは別。
なにしろ会場である東京オーヴァル京王閣競輪場はうちから自転車で10分の至近距離。
川を挟んでほぼ対面。橋を渡るのにちょっと遠回りして10分なので、もし最短距離に橋が架かっていればおそらく5分もかからない距離です。
なので当然自走。さらにバンク競技なのでボトルやら補給食やらは一切不要と、とにかく気楽に参加できる嬉しい大会なのです。
そんなこんなで朝は6時前起床、6時半過ぎに家出、途中のコンビニで昼飯と水を買って鼻歌混じりにテレテレ走っても7時前には着いてしまいました。
駐車場入り口には去年に引き続きチームガッタの皆さんが会場整理係で立っておられます。朝も早くからお疲れ様でございます。(*Tさん、自転車ありがとうございました)
管理棟の中は普段一般人が入ることの出来ない場所。やはり独特の緊張感があります。
サクっと受付を済ませ、タイヤに空気を入れなおして早速試走へ。
去年初めて走った時ほどではありませんが、やはり走り始めは怖い。怖すぎる。
京王閣は全国の競輪場の中でもそれほど急な方ではないそうですが、それでも最初にあのバンクに入って行く時は本当に怖い。
そんな恐怖のバンクもとりあえず3周も走れば慣れてくる。
で、最上部にも上ったり出来るようになってくるとこれが超気持ち良い。
嬉しくなって調子よく周回を重ね、ちょうど4コーナーの最上部あたりを走っていると、いきなり前輪から「プシュー!」という音が。
パンクです。マジかよ。
バンクの最上部で前輪パンクなんてシャレになりません。
冷や汗かきながら必死でゆっくり傾斜を下り、どうにか無事停車。
チューブラーでよかった。
クリンチャーだったらタイヤ脱落→コントロール不能→落車→バンク削れる→大顰蹙、でした。
それにしてもまだレース開始前にパンクとはなんとも幸先悪い。一気にテンション下がりますが、嘆いても仕方ない。
さっさと選手控室に戻ってタイヤ交換作業開始。
パンクしたタイヤをベリベリと剥がし、新しいリムテープを貼り、予備として持ってきた使い古しのタイヤを貼ります。
こんな状況で張替え作業をするのは初めてですが、意外とどうにかなるものですね。
実質5分で作業完了。これはクリンチャーより早いかも。
空気を充填し終えたところで最初の種目・実車400mTTの召集がかかる。間に合った。
試走&アップはかなり不十分ですが仕方ない。
ちなみに実車とは実用車の略で、この業界では純粋なトラックレーサー(ブレーキ、変速無し)に対してロードレーサー(ブレーキ、変速有り)をそう呼びます。
昔は本当に出前に使うような実用車も出場していた(ホンマかいな)頃の名残だそうです。
30数人の発走を見送りようやく私の出番。
京王閣のバンクは1周400mなので、400mTTはすなわち1周全力疾走。
後先考えずブリブリ踏むのみ!
で、スタート!バンク独特の抵抗の少ない路面のおかげでグイグイスピードに乗ります。
スプリンターラインをキープしつつ2コーナーを回った辺りでDHバー(簡易式)に握り替えて姿勢を低くし、そのままグイグイ踏み続けるとあっという間にゴール。あっけないです。
今回は、昔2,000円くらいで買ったナンチャッテDHバー(いわゆるスピナッチみたいなタイプ)を付けて来たのですが、そんなナンチャッテバーでもあるのと無いのとでは空気抵抗が段違いです。
あっけなく最初の種目が終わったら、しばし休憩タイム。続いて行われているレーサー1,000mTT(いわゆる"セントラ")を見物。
やはりバンクには純トラックレーサーがよく似合う。カッコイイです。
上級者な方々の走りは圧巻の迫力。
マシンもゴツイカーボンモノコックフレーム(アンカー率高し。オリンピック選手御用達のLOOKや珍しいコルナゴのトラックレーサーなんてのもありました)に後輪ディスク(カンパギブリ、コリマ、アラヤ、ZIPP、アマンダ等々)、前輪カーボンディープリム(BORA、ZIPP、等々)かバトンホイールという装備がデフォのようで、いやーお金かかってます。
とは言うものの、非上級者な方も多く参加しています。
そういう方々は昔ながらのクロモリフレームに競輪風の低いリム前後だったりして親近感が沸きます。
昨年、大挙して参加していたいわゆる「ブレーキ無し。問題無し。」系の人たちは今年は皆無。
街乗りノーブレーキピストブームも終焉したのでしょうか。だとすればめでたいことです。
レーサー1,000mTTの次は実車1,000mTT。再び私の出番です。
今回は400mを2周半。時間にして1分20秒前後なのですが、1分20秒の連続無酸素運動というのは想像以上にキツイ。陸上競技で言えば400m走のような感じでしょうか。
ちなみに競輪学校の合格ラインは1分10秒だそうです。信じられません。
で、スタート。
さきほどのレーサークラスの走りを見ていると、みなさん大体3/4周くらいしたあたりでDHバーに握り変えていたので私も真似して最初の3/4周はガシガシ加速、1コーナーの手前でDHポジションに切り替えて巡航体勢。
2周目に入るとちょっとキツくなってくる。残り1周でジャンが鳴り、ここから更に加速・・・と心では思うも足がついてこない。明らかに回転が落ちてきたので、起死回生とばかりにDHバーから手を離して1速シフトアップしてみたけれど、これが逆効果でスピードが急激にダウン。
再び1速下げて元のギヤ比に戻して残り半周。辛い。
口は半開き、目は三角で最終コーナーを曲がったところで立ち上がってダンシング!
・・・これも逆効果だったようでスピードが一瞬落ちる。
余計なことせずにそのまま回し続けるのが正解なようです。
で、ヨダレたらしつつゴール。そのまま半周惰性で走ってインサイドに撤収。
もう立っていられないくらい苦しい。キツイ。ゼーハー言いつつ選手控え室に戻り、水など飲みつつ回復に努めますが、なかなか回復しません。吐きそう。
30分ほどはゲホゲホ言いながら次の実車種目であるスクラッチ予選までの時間をレーサー種目を見物しながら過ごします。
200mTT(ハロン)とか、ケイリンとか、スプリントとか、トラック競技は本当に面白い。見てて飽きません。特に2名1組で競うスプリントは駆け引きの妙がなんとも面白い。
バンク最上部でほとんど止まるくらいのスピードで牽制しながら一瞬の隙を突いてダッシュをかける先行者と、とっさに反応して食らい付き最後の捲り上げを狙う後続。
雰囲気的には剣道とか、居合とか合気道に通じるものがあります。
うまいこと相手の裏をかいて予想外のタイミングでダッシュをかけ、そのまま逃げ切った選手にはスタンドからヤンヤの歓声。琵琶湖競輪の場外車券を買いに来てたオッチャンたちもヤジを飛ばしてきたりするのが面白い。
そうこうしているうちに実車スクラッチ予選。
今回はスクラッチに参加する人が少ないようで、予選は2組のみ。
各組10~13人で、上位6名が決勝進出という比較的容易なレースで、私もとりあえず難無く決勝に上がれました。
ここから2時間ほど長い休憩(その間はレーサー種目の競技が進行)を経てようやく実車スクラッチ決勝4000m(10周)のスタート。
序盤からちょこちょこと飛び出す人も居ますがすぐに吸収され、比較的落ち着いたスピードで淡々と進行。
残り4周くらいから動きが激しくなりスピードアップ。
後方待機していた選手が徐々に上がって来て集団は横に広がり始める。
こうなってくると、慣れないバンクにフラフラと斜行する人も数人居て結構危ない。
ラスト2周、大外からグイーンと回り込んで前方をキープ、ジャンが鳴った時点でスパート!
と、一瞬早く後ろから数人が飛び出していく。ヤバイ。出遅れた。
すかさず後を追うも、先頭の方では数人が逃げに入っているのが見える。
必死に追うも、差は縮まらない。そのまま横に大きく広がった集団は最終コーナーを回ってストレート。
全員団子になってスプリント!
ぐあー。ダメだー。全然届かない。最終周で出遅れたのが敗因でした。弱い。
とは言うものの、昨年は予選さえ突破できなかったので、まあとりあえずは良しとしましょう。
2回走ってみてなんとなくコツがわかってきた(ような気がする)。来年はやったるぜ!
というわけで本日の私の出場種目終了。
怪我なく終われてなによりです。
その後はレーサー各種目の決勝などを見物して4時半頃撤収、4時45分に帰宅。
それにつけてもバンクは見るのも走るのも面白い。
京王閣が頻繁に一般開放してくれらばいいのにな。
そうそう、競技の結果ですが、
・400mTT :昨年比0.467秒 増加(悲)。
・1,000mTT:昨年比2.029秒 短縮(嬉)。
・スクラッチ :決勝進出、ヒトケタ順位(微妙)。
でした。
詳細はコチラ。
by namifujisan
| 2008-06-03 14:11
| レース