2008年 04月 28日
群馬CSCグランプリ 180km チームの部(長文注意) |
2008年4月26日、GW最初の土曜日に群馬CSCで開催された「群馬CSCグランプリ」というレースに惨禍してきました。
群馬CSCはに先週もJCRCで来ており、4月は群馬強化月間の様相です。
このレースは42km(8周)、102km(17周)、150km(25周)、180km(30周)の4種目に分かれ、それぞれの距離で年齢別にさらに細かくクラス分けされています(ただし180kmのみは全年齢同一クラス)。
150kmと180kmにはソロ以外にチーム参加のクラスが設けられ、我々は今回180kmチームの部に2名づつ2チーム、計4人でエントリー。
エントリーリストを見ると、180kmチームの部にエントリーしているのはたった5組のみ(含む我ら2チーム)、180kmソロの部も13人のみでなんとも寂しい限り。
チームの部は150kmも180kmも各チーム3~5人編成で、2人編成のチームは我らのみ。
チーム戦の場合、次々と新手を繰り出せる多人数編成の方が圧倒的に有利なワケで、これはちょっとキビシイ展開になるかも。まあなんとか気合でガンバルしかありますまい。
などと行きの車中で一人ハンドルを握りながら沈思黙考・・・ではなく、今回はありがたいことにdatomi氏のスーパーエルグランド号にY氏ともども便乗させていただき、後席でゆったりくつろぎながら群馬CSCに到着したのでした。
今までいつもレース参戦はほぼ100%自分で車を運転して行っていたので、人に運転してもらうのがこんなに楽なこととは思いもしませんでした。いや、本当に申し訳ないくらい楽です。
これだけでレース成績3割増しですよ。前日飲み会で寝不足のdatomiさん、本当にありがとう&お疲れ様!
そんなこんなで朝4時前に出発して6時過ぎに到着、先週同様芝生広場に通されて駐車。
駐車場所としては横の舗装路面の方が良いのですが、今回はチームエンデューロということで選手交代の便を考えればコースに近い芝生広場の方が結果的にはベターでした。
車を停めた頃から既に降り始めていた霧雨は試走時間が終わる頃にはシトシトと降る小雨状態になり、スタート前にはかなり普通の雨。気温は3~4度くらいしか無い。下界なら真冬の氷雨状態です。これはヤバイ。
天気予報は晴れ~曇りだったこともあり、夏装備しか準備していない参加者がほとんど。
アームウォーマー、レッグウォーマーを装着しているのはまだ良い方で、半袖・半レーパンでガタガタ震えながらスタートラインに並ぶ人もチラホラ。見てるだけで寒い。というか危険ですよ。
我が軍の第一走者・datomi氏、Y氏も夏装備に毛が生えた程度の装束で凍えながら9:00ちょうどに第一陣でスタートしていきましたが、その姿はすぐに20m程度しか視界の効かない濃霧の中に消えていったのでした・・・って、一体これは何の罰ゲームですか?状態です。
ガタガタ震えつつスタートを待つdatomi氏&Y氏。
ブルブル震えながら9:00に第一陣・180kmクラススタート!
直後、濃霧の中に消えた・・・って、ヤバイでしょこのコンディションは。
我がチームは、4周で早めに交代していく作戦。
先陣のY氏はコンスタントに10分~11分のペースで先頭集団の一員として周回を重ねている。さすが群馬マスター。
悪天候にもめげず快調に周回を重ねるY氏。
で、4周終わって最初の交代。いよいよワタシの出番です。
ワタシは今回、生まれ着いての小心者な性格が幸いし、真冬用のウィンドブレークジャージ&防寒タイツ、ウィンターグローブにシューズカバーという防寒着を持参していました。
なので、レーパンの上にCWX、さらにその上に防寒ロングタイツを重ね着。
上半身は冬用のモンベル下着にウィンドブレークジャージを着込み、その上にチームジャージを着るという真冬スタイル。更にシューズカバー&防寒グローブという完全装備でGO!
これでも最初の一周は寒くて震えが止まらず、足先&指先がかじかんでブレーキ・シフトもままならない状態だったのだから、夏装備に毛の生えたような装束の人の辛さは想像を絶します。
1周目は本当に寒くて死にそう(特にヘアピンまでの下りは悶絶)だったものの、心臓破りを上ってバックストレートに入ってくるころには体も温まり、それほど辛さは感じなくなってきた。
指先&足先以外は。
寒さと、走り始め特有の心拍系の苦しさにあえぎつつなんとか4周回終了で再びY氏にバトンタッチ。後部ハッチを開けて雨除けにしたdatomiカーの荷台の端に腰掛けて次の交代を待ちます。
今回、一番辛かったのがこの交代を待つ間。
体が温まっているのは交代直後の5分くらいで、その後の40分近い時間はひたすらガクガク震えながらY氏の周回が終わるのを待つ。これが本当に地獄の寒さで、むしろずっと走ってるほうがナンボか楽かも、と思いました。とりあえず走ってれば多少は暖かくなりますからね。
雨の中、同じく交代を待つdatomi夫人と交わす言葉はひたすら「寒い。」「温泉入りたい!」のみ。
それ以外の言葉は何も出てきません。
待ってる間、毎回平均2回はトイレに行きました。これだけで脱水状態ですよ。
寒いとエネルギー消費も激しいので、休憩の度にアンパンとかカーボショッツでこまめに補給。
そしてY氏が帰ってきたら交代して走り出し、最初の一周は死にそうになりながら4周回してまた交代、再び地獄の休憩時間を震えて過ごすというのを繰り返します。
そんなパターンを3順繰り返すとようやく24周消化、残り6周です。
この頃になると48km、102kmクラスはほとんどゴール or リタイヤ(相当数いたみたいです)してコース上から消え、コース上にはほとんど誰も走っていない状態に。
たまに出会う人も相当に消耗している人ばかりで、こんな私でもかなりの速度差で抜いていけるので、なんだか自分が速くなったような錯覚に陥ります。危険だ。
しかし、正直、完全防寒冬装備のおかげで走り出し最初の1周さえ耐えれば残りの3周はむしろ暑くも寒くも無く快適走行。
「厚く蓄えた体脂肪のおかげだろ」と某先輩から突っ込まれそうですが、私体脂肪率14~15%なんですけど・・・え?自転車乗りとしては多すぎですか?
ギャフン。
更に、先週のJCRCの後、ふと思い立って再び170mmに戻したクランクがやはり私にはベストだったようで、先週のレースよりも明らかにいい感じで回していける。
そんな状況なので、ドシャ降りに近い雨の中なんだか妙にハイな気分になって「オレはムセーウだ!いや、むしろボーネンだ!フラマン魂バンザイ!ワッハッハッハ!」などとニヤケつつ走っていました。傍目から見れば完全な変態です。
残り6周でY氏に交代、Y氏と私で3周ずつラストスパートです。がんばれ!
次第に激しくなる雨の中、最後の3周を終えたY氏がダンシングでモガキながらピットエリアに入ってくる!
素早く計測チップ入りアンクルバンドを付け替えてGO!
と思ったらグローブしてなかった!ヤバい!思考能力が相当低下してます。
暖かい時期ならそのまま素手で行ってしまうべきところですが、このコンディションでそれは自殺行為。アタフタしながら濡れてなかなかはまらないグローブを装着してGO!
これで最後、と思うと気合が入ります。
アドレナリン噴出で寒さを感じるヒマもなく1周目、そのままの勢いで2周目。
この頃になると、もう既に心臓破りの手前のゆるやかな上りですらインナー X ローでクルクル走法しか出来ませんが、なんとか100rpm前後を保って上って2周目終了、残り1周!ラスト!
と、ホームストレートに帰ってくると周回表示板には「残り2ラップ」の表示。ジャンも鳴らない。
え?もしかしてあと2周なの?俺、数え間違ってる?と不安になりピット方向に向かって大声で「ラストだよねー?」と聞くとY氏から「ラストー!」と答えが。だよねー。
念のため、計測地点を通過する時に本部に向かって「これでラストですよねー?」と大声で叫ぶが、答えは返ってこない・・・。
もしかして・・・計測チップの不具合か何かで1周少なくカウントされてる?
一気に不安が募る。時間はすでに5時間40分を経過し、制限時間の6時間までは残り20分。
もし本当に残り2周ならば、9分台で周らないとDNFになってしまう。
既に脚は終了間際、ラップタイムは11分台後半~12分台に落ちている状態で残り2週を9分台で回るのはほぼ不可能。
これはマズイ!回らない脚になんとか喝入れて・・・って、全然喝入りまへんがな。
終わったか・・・・と落胆しかけたその時、ヘアピン手前のストレートで後方からバイクの排気音が近づいてきた。
最初の左ヘアピンをクリアした後、真後に近づいてきたバイクに「これでラストですよね?」と聞くと「ウンウン。」と頷いてくれた。
雨はますます激しくなっていたけれど、バイクのおっちゃんの背中には後光が差して見えた。
ヨカッタ。これで完走は確定。さらに、もしかしてバイクが追走してるということは、ワシ、先頭なの?
再びバイクに確認してみると「そう。」とのこと!マジですか!
一気に元気充填!後には誰も居ないし、あとはトラブルなく走りきるだけ。
時折バイクのおっちゃんと「最悪のコンディションですねー。」「バイクは体温奪われるだけだから大変でしょー。」的な世間話など交わしつつ、最後の心臓破りを軽快(当社比)にクリア、バイクを従えつつバックストレートを駆け抜けます。
バックストレートのゆるやかな下りから最後の左コーナーを回ってホームストレート!
ここでバイクが先行し、ゴールでチェッカーフラッグを持っている人に「アイツがトップ。」的な指示をしているのが見える。
アナウンスのイイミワさんが我がチーム名を叫んでいる。
なんだか夢の中の出来事みたいに現実感が沸かない。だって優勝なんてしたこと無いんだもん。
本当は両手を高々と上げてバンザイゴール&ビランクポーズでもしたいところだったのですが、もし万が一それで失格にでもなったら大変(JCRCじゃないから大丈夫だとは思うけど)なので、地味に普通にゴール。
そしてゴール後に小さく片手でガッツポーズ。これくらい許してよ。
すっかり少なくなったギャラリーからも歓声が上がる。Y氏とdatomi氏が駆け寄ってきて固く握手。うへー、なんか鳥肌立ちそうなくらいキモチイイー!優勝サイコー!
これはやめられまへんな。
と、そんな歓喜の瞬間も降りしきる雨の中すぐにクールダウン。
そそくさと着替えて表彰式を待ちます。
リザルトは、5時間51分39秒で2位に7分の差を付けての優勝でした。2位のチームは4人編成だったので、2人編成のチームでそれだけ差を付けることが出来ただけでも上出来でしょう。よくやった、オレ&Y氏!
datomi夫妻チームは3位につけていたものの、あとわずか2周足りずに痛恨のDNF。惜しい。
もし150kmにエントリーしていれば、間違いなく入賞ラインの力走でした。
結局180km(チーム)は5チーム中、完走2チームのみというサバイバルな展開。
更に180km(ソロ)は13名中完走なんと1名のみ(カネコのWさん。タイムは5時間59分32秒!)という超サバイバルな展開。
あの悪条件の中、ソロで完走したというその事実だけで、チームで交代しながら走った軟弱者など足元にも及ばない勇者です。英雄です。素晴らしいです。感動しました。
その後は、翌日の東日本実業団の前座(?)レース・チームTTが行われた後にようやく歓喜の表彰式。
フリースの上からジャージを着てるのでモコモコです。 イイミワさんはキレイでした。
表彰式終わって、自転車洗ってdatomi号に積み込み、副賞でもらった温泉タダ券(datomi夫妻の分もくれました。太っ腹です。)を握り締めて猿ヶ京温泉・まんてん星の湯へ直行。
ようやく風呂に入れる!
と思ったら、大量の自転車乗りが乗り込んだせいで洗い場が満員順番待ち。
待ちに待った風呂に入れるまで更に5分ほどフ○チ○で洗い場に佇まねばならぬのでした。
今日は最後まで試練な日だぜ!
(追記)
今回の勝因
1.datomi氏の車に乗せてもらえたこと。
2.Y氏ががんばってくれたこと。
3.クランクを170mmに戻したこと。
4.真冬装備を持って来たこと。
無論、1と2が最大の要因なのは言うまでもありません。
ありがとう。感謝感激です!
群馬CSCはに先週もJCRCで来ており、4月は群馬強化月間の様相です。
このレースは42km(8周)、102km(17周)、150km(25周)、180km(30周)の4種目に分かれ、それぞれの距離で年齢別にさらに細かくクラス分けされています(ただし180kmのみは全年齢同一クラス)。
150kmと180kmにはソロ以外にチーム参加のクラスが設けられ、我々は今回180kmチームの部に2名づつ2チーム、計4人でエントリー。
エントリーリストを見ると、180kmチームの部にエントリーしているのはたった5組のみ(含む我ら2チーム)、180kmソロの部も13人のみでなんとも寂しい限り。
チームの部は150kmも180kmも各チーム3~5人編成で、2人編成のチームは我らのみ。
チーム戦の場合、次々と新手を繰り出せる多人数編成の方が圧倒的に有利なワケで、これはちょっとキビシイ展開になるかも。まあなんとか気合でガンバルしかありますまい。
などと行きの車中で一人ハンドルを握りながら沈思黙考・・・ではなく、今回はありがたいことにdatomi氏のスーパーエルグランド号にY氏ともども便乗させていただき、後席でゆったりくつろぎながら群馬CSCに到着したのでした。
今までいつもレース参戦はほぼ100%自分で車を運転して行っていたので、人に運転してもらうのがこんなに楽なこととは思いもしませんでした。いや、本当に申し訳ないくらい楽です。
これだけでレース成績3割増しですよ。前日飲み会で寝不足のdatomiさん、本当にありがとう&お疲れ様!
そんなこんなで朝4時前に出発して6時過ぎに到着、先週同様芝生広場に通されて駐車。
駐車場所としては横の舗装路面の方が良いのですが、今回はチームエンデューロということで選手交代の便を考えればコースに近い芝生広場の方が結果的にはベターでした。
車を停めた頃から既に降り始めていた霧雨は試走時間が終わる頃にはシトシトと降る小雨状態になり、スタート前にはかなり普通の雨。気温は3~4度くらいしか無い。下界なら真冬の氷雨状態です。これはヤバイ。
天気予報は晴れ~曇りだったこともあり、夏装備しか準備していない参加者がほとんど。
アームウォーマー、レッグウォーマーを装着しているのはまだ良い方で、半袖・半レーパンでガタガタ震えながらスタートラインに並ぶ人もチラホラ。見てるだけで寒い。というか危険ですよ。
我が軍の第一走者・datomi氏、Y氏も夏装備に毛が生えた程度の装束で凍えながら9:00ちょうどに第一陣でスタートしていきましたが、その姿はすぐに20m程度しか視界の効かない濃霧の中に消えていったのでした・・・って、一体これは何の罰ゲームですか?状態です。
ガタガタ震えつつスタートを待つdatomi氏&Y氏。
ブルブル震えながら9:00に第一陣・180kmクラススタート!
直後、濃霧の中に消えた・・・って、ヤバイでしょこのコンディションは。
我がチームは、4周で早めに交代していく作戦。
先陣のY氏はコンスタントに10分~11分のペースで先頭集団の一員として周回を重ねている。さすが群馬マスター。
悪天候にもめげず快調に周回を重ねるY氏。
で、4周終わって最初の交代。いよいよワタシの出番です。
ワタシは今回、生まれ着いての小心者な性格が幸いし、真冬用のウィンドブレークジャージ&防寒タイツ、ウィンターグローブにシューズカバーという防寒着を持参していました。
なので、レーパンの上にCWX、さらにその上に防寒ロングタイツを重ね着。
上半身は冬用のモンベル下着にウィンドブレークジャージを着込み、その上にチームジャージを着るという真冬スタイル。更にシューズカバー&防寒グローブという完全装備でGO!
これでも最初の一周は寒くて震えが止まらず、足先&指先がかじかんでブレーキ・シフトもままならない状態だったのだから、夏装備に毛の生えたような装束の人の辛さは想像を絶します。
1周目は本当に寒くて死にそう(特にヘアピンまでの下りは悶絶)だったものの、心臓破りを上ってバックストレートに入ってくるころには体も温まり、それほど辛さは感じなくなってきた。
指先&足先以外は。
寒さと、走り始め特有の心拍系の苦しさにあえぎつつなんとか4周回終了で再びY氏にバトンタッチ。後部ハッチを開けて雨除けにしたdatomiカーの荷台の端に腰掛けて次の交代を待ちます。
今回、一番辛かったのがこの交代を待つ間。
体が温まっているのは交代直後の5分くらいで、その後の40分近い時間はひたすらガクガク震えながらY氏の周回が終わるのを待つ。これが本当に地獄の寒さで、むしろずっと走ってるほうがナンボか楽かも、と思いました。とりあえず走ってれば多少は暖かくなりますからね。
雨の中、同じく交代を待つdatomi夫人と交わす言葉はひたすら「寒い。」「温泉入りたい!」のみ。
それ以外の言葉は何も出てきません。
待ってる間、毎回平均2回はトイレに行きました。これだけで脱水状態ですよ。
寒いとエネルギー消費も激しいので、休憩の度にアンパンとかカーボショッツでこまめに補給。
そしてY氏が帰ってきたら交代して走り出し、最初の一周は死にそうになりながら4周回してまた交代、再び地獄の休憩時間を震えて過ごすというのを繰り返します。
そんなパターンを3順繰り返すとようやく24周消化、残り6周です。
この頃になると48km、102kmクラスはほとんどゴール or リタイヤ(相当数いたみたいです)してコース上から消え、コース上にはほとんど誰も走っていない状態に。
たまに出会う人も相当に消耗している人ばかりで、こんな私でもかなりの速度差で抜いていけるので、なんだか自分が速くなったような錯覚に陥ります。危険だ。
しかし、正直、完全防寒冬装備のおかげで走り出し最初の1周さえ耐えれば残りの3周はむしろ暑くも寒くも無く快適走行。
「厚く蓄えた体脂肪のおかげだろ」と某先輩から突っ込まれそうですが、私体脂肪率14~15%なんですけど・・・え?自転車乗りとしては多すぎですか?
ギャフン。
更に、先週のJCRCの後、ふと思い立って再び170mmに戻したクランクがやはり私にはベストだったようで、先週のレースよりも明らかにいい感じで回していける。
そんな状況なので、ドシャ降りに近い雨の中なんだか妙にハイな気分になって「オレはムセーウだ!いや、むしろボーネンだ!フラマン魂バンザイ!ワッハッハッハ!」などとニヤケつつ走っていました。傍目から見れば完全な変態です。
残り6周でY氏に交代、Y氏と私で3周ずつラストスパートです。がんばれ!
次第に激しくなる雨の中、最後の3周を終えたY氏がダンシングでモガキながらピットエリアに入ってくる!
素早く計測チップ入りアンクルバンドを付け替えてGO!
と思ったらグローブしてなかった!ヤバい!思考能力が相当低下してます。
暖かい時期ならそのまま素手で行ってしまうべきところですが、このコンディションでそれは自殺行為。アタフタしながら濡れてなかなかはまらないグローブを装着してGO!
これで最後、と思うと気合が入ります。
アドレナリン噴出で寒さを感じるヒマもなく1周目、そのままの勢いで2周目。
この頃になると、もう既に心臓破りの手前のゆるやかな上りですらインナー X ローでクルクル走法しか出来ませんが、なんとか100rpm前後を保って上って2周目終了、残り1周!ラスト!
と、ホームストレートに帰ってくると周回表示板には「残り2ラップ」の表示。ジャンも鳴らない。
え?もしかしてあと2周なの?俺、数え間違ってる?と不安になりピット方向に向かって大声で「ラストだよねー?」と聞くとY氏から「ラストー!」と答えが。だよねー。
念のため、計測地点を通過する時に本部に向かって「これでラストですよねー?」と大声で叫ぶが、答えは返ってこない・・・。
もしかして・・・計測チップの不具合か何かで1周少なくカウントされてる?
一気に不安が募る。時間はすでに5時間40分を経過し、制限時間の6時間までは残り20分。
もし本当に残り2周ならば、9分台で周らないとDNFになってしまう。
既に脚は終了間際、ラップタイムは11分台後半~12分台に落ちている状態で残り2週を9分台で回るのはほぼ不可能。
これはマズイ!回らない脚になんとか喝入れて・・・って、全然喝入りまへんがな。
終わったか・・・・と落胆しかけたその時、ヘアピン手前のストレートで後方からバイクの排気音が近づいてきた。
最初の左ヘアピンをクリアした後、真後に近づいてきたバイクに「これでラストですよね?」と聞くと「ウンウン。」と頷いてくれた。
雨はますます激しくなっていたけれど、バイクのおっちゃんの背中には後光が差して見えた。
ヨカッタ。これで完走は確定。さらに、もしかしてバイクが追走してるということは、ワシ、先頭なの?
再びバイクに確認してみると「そう。」とのこと!マジですか!
一気に元気充填!後には誰も居ないし、あとはトラブルなく走りきるだけ。
時折バイクのおっちゃんと「最悪のコンディションですねー。」「バイクは体温奪われるだけだから大変でしょー。」的な世間話など交わしつつ、最後の心臓破りを軽快(当社比)にクリア、バイクを従えつつバックストレートを駆け抜けます。
バックストレートのゆるやかな下りから最後の左コーナーを回ってホームストレート!
ここでバイクが先行し、ゴールでチェッカーフラッグを持っている人に「アイツがトップ。」的な指示をしているのが見える。
アナウンスのイイミワさんが我がチーム名を叫んでいる。
なんだか夢の中の出来事みたいに現実感が沸かない。だって優勝なんてしたこと無いんだもん。
本当は両手を高々と上げてバンザイゴール&ビランクポーズでもしたいところだったのですが、もし万が一それで失格にでもなったら大変(JCRCじゃないから大丈夫だとは思うけど)なので、地味に普通にゴール。
そしてゴール後に小さく片手でガッツポーズ。これくらい許してよ。
すっかり少なくなったギャラリーからも歓声が上がる。Y氏とdatomi氏が駆け寄ってきて固く握手。うへー、なんか鳥肌立ちそうなくらいキモチイイー!優勝サイコー!
これはやめられまへんな。
と、そんな歓喜の瞬間も降りしきる雨の中すぐにクールダウン。
そそくさと着替えて表彰式を待ちます。
リザルトは、5時間51分39秒で2位に7分の差を付けての優勝でした。2位のチームは4人編成だったので、2人編成のチームでそれだけ差を付けることが出来ただけでも上出来でしょう。よくやった、オレ&Y氏!
datomi夫妻チームは3位につけていたものの、あとわずか2周足りずに痛恨のDNF。惜しい。
もし150kmにエントリーしていれば、間違いなく入賞ラインの力走でした。
結局180km(チーム)は5チーム中、完走2チームのみというサバイバルな展開。
更に180km(ソロ)は13名中完走なんと1名のみ(カネコのWさん。タイムは5時間59分32秒!)という超サバイバルな展開。
あの悪条件の中、ソロで完走したというその事実だけで、チームで交代しながら走った軟弱者など足元にも及ばない勇者です。英雄です。素晴らしいです。感動しました。
その後は、翌日の東日本実業団の前座(?)レース・チームTTが行われた後にようやく歓喜の表彰式。
フリースの上からジャージを着てるのでモコモコです。 イイミワさんはキレイでした。
表彰式終わって、自転車洗ってdatomi号に積み込み、副賞でもらった温泉タダ券(datomi夫妻の分もくれました。太っ腹です。)を握り締めて猿ヶ京温泉・まんてん星の湯へ直行。
ようやく風呂に入れる!
と思ったら、大量の自転車乗りが乗り込んだせいで洗い場が満員順番待ち。
待ちに待った風呂に入れるまで更に5分ほどフ○チ○で洗い場に佇まねばならぬのでした。
今日は最後まで試練な日だぜ!
(追記)
今回の勝因
1.datomi氏の車に乗せてもらえたこと。
2.Y氏ががんばってくれたこと。
3.クランクを170mmに戻したこと。
4.真冬装備を持って来たこと。
無論、1と2が最大の要因なのは言うまでもありません。
ありがとう。感謝感激です!
by namifujisan
| 2008-04-28 17:23
| レース