2017年 06月 04日
春の東北 津軽半島ぶらり旅(2017年5月3日~6日) |
通勤の乗換駅前広場で演奏するストリートミュージシャンが奏でる、激しくも切ない津軽三味線の音色を聞いて。
瞬間「そうだ、津軽行こう!」と閃いてやってきましたお久しぶりの東北へ。
今回は車にキャンプ道具一式を積み込んでの自走旅。
東北道をひたすら北上、岩手山が見えると「あ~、東北に来たな~。」と実感します。
「行き当たりばっ旅」が我ら夫婦のモットー。
まずはビールで乾杯!
美味い。美味すぎる。ヒデキ感激~!(古)
縄文人が見たものとそれほど変わらないであろう、雄大で神々しい景色にしばし見とれる。
最初は、さっさと撤収して下北の方まで行こうか?と考えていたけれど、このロケーションの素晴らしさにヤラレてしまい、連泊して津軽半島一周して帰ってくることに方針変更。
これぞ行き当たりばっ旅の真骨頂!
というわけで、ますは十三湖の周辺を散策。
十三湖を拠点とした中世の豪族・安東氏(前九年の役で源氏に敗れた安倍氏の子孫と伝わる)が築いたとされる福島城跡。
この放置プレー感(笑)。
たぶん、年間訪問者数10人未満なんじゃないか?
この素朴な佇まいが素敵過ぎてしばし時を忘れてボーっとしてしまう。
十三湖周辺は、手付かずの広大な湿地帯と農地が織り成す茫漠とした世界。
そんなだだっぴろい中にポツンと佇む岩木山が絶妙のアクセント。
こういうの、本当に好きだな~。
日本海というと「荒波」ってイメージだけど、実はこの時期は穏やかなんです。
そのまま海岸線を北上。
小泊港に佇む公衆トイレに心奪われる。
この、雑でトボケた感じがなんとも平和で縄文っぽくてたまらない。
でも、現実は結構シビアだったりするようです。
さらに北上。
途中の道の駅で幸せなひととき。
と、こんなものが落ちていた。
ウラジオストクあたりから遥々流れ着いた?
それとも密入国者がポイ捨て??
更に北上。
途中の展望台から見渡す手付かずの風景が素晴らしい。
そして津軽最北端・竜飛崎。
まあ、いわゆる観光地ですな。
「津軽海峡冬景色」の歌碑があったりして。。
でも、せっかくなので有名な「階段国道」も踏破しておきました。
しばらく海岸線を走り、今別から内陸を南下。
途中、蟹田辺りで酒と食料を仕入れて再び十三湖に舞い戻る。
テント張って荷物下ろして、車で片道20分くらいのところにある車力温泉でサッパリして戻ってきたらもうすっかり夕暮れ。
締めはまったりとコマイやら油揚げ(地元産でとても美味)やらを焼きつつ「安東水軍」をチビリチビリ。
素晴らしいキャンプ場を後にし、まずは十三湖と海が繫がる海岸へ。
岩木川の河口でもあるこの海岸には大勢の釣り人が。
どんどん勢いを増して土砂降り状態の雨の中を南下。
亀ヶ岡石器時代遺跡の公園(?)に立ち寄る。
「平滝沼」という県内最大級の沼がドーンと目の前に。
道と水面の境目が曖昧で、近づきすぎるとズブズブ飲み込まれそうでちょっと怖い。
雨がそぼ降る中、人っ子一人いない茫漠とした巨大な沼の畔はかなり薄気味悪く、あまり長居したくない雰囲気。
こんな薄気味悪さを手軽に(?)味わえるのも奥津軽の醍醐味か。
この注連縄の迫力。
写真では伝わらないけど、人間の背丈以上の大きさがあり、圧巻の存在感。
ここだけじゃなく、今回の道中、至る所にこの手の注連縄が掛けられた鳥居があり。
なんだか、うまく説明できないけれど、すごくプリミティブな「縄文」感に溢れてて、大変気に入りました。
黒石に着いたのが13時半頃。
こりゃもう行くしかないでしょう!ということで一昨日に続いて再び「すごう食堂」へ。
この店の名物らしい「えび丼」。
薄い衣に包まれたぷりぷりのエビフライ(2尾)と、玉ねぎ、筍、しいたけ等々を、化学調味料不使用の出汁を使った甘辛タレに絡め、卵でとじてある。
もう、美味しくないわけがないじゃないですか。
味噌汁も美味いし、大満足。
量は少なめなので、もう一杯おかわりしたいくらいの絶品でした。
さて、あとはひたすら帰るだけなんだけど、まだちょっと名残惜しいので黒石インターから高速に乗らず、しばらく下道を行くことに。
明日も休み(日曜)だし、明日の朝までに帰れればいいや、的に。
知らない場所で下道を走ってると、こういう面白いものに出会えるのが楽しい。
秋田の山に入ると急に残雪が現れる。
南部と秋田も戊辰戦争で干戈を交えた間柄。
この峠はさぞかし厳重な警備体制が敷かれていたんだろうなあ、などと往時に思いを馳せつつ峠を下り、八幡平の麓・鹿角インターから高速に乗って今回の旅は終了。
さらば東北 また来る日まで。
たぶん またすぐ来るよ。
by namifujisan
| 2017-06-04 10:19
| 旅